ダッジャール出現前の遠征について
3巻 P.742-743
ナーフィウ・ビン・ウトバは伝えている
我々が、アッラーのみ使いに従って遠征途上にあった時、西方からみ使いの処に羊毛製の衣服を着た人々がやって聞いて、或る岩山の近くにとどまった。
そして後、み使いの座処に来て会談した。
私はその時、み使いが、彼らに襲撃されないよう、み使いと彼らの間に立つべきであると考えた。
多分、秘密の話が行なわれているだろうとも思ったが、ともあれ、私は行って彼らとみ使いとの間に立った。
その折、私は指折り数えてみて、み使いが話した四つの言葉を記憶した。
それは「あなたたちがアラビアの地を攻撃すれば、アッラーはその征服を可能にして下さる。
その後、ペルシャを攻めれば、アッラーはそれを可能となさる。
その後、更に、ローマを攻めれば、アッラーはそれの征服も可能となさる。
そして、その後になってダッジャールを攻撃すれば、アッラーは彼を征服することを可能ならしめて下さる」と言う言葉であった。
これに関連しナーフィウは、ジャービルに「私たちは、ダッジャールの出現はローマ征服以後のことであると思った」と述べている。