ウンマの崩壊について
3巻 P.733-734
サウバーンは伝えている
アッラーのみ使いは言われた。
「アッラーは私の方に大地をひき寄せて下さった。
それで、私は、東の端も西の端も見ることがで聞いた。
私のウンマも、私の近くにひかれて来たそれらの領域内にあった。
私は赤と白の宝物(注)を与えられた。
私は、この時、ウンマのため主に、飢饉でウンマを破壊させないように、また、彼らと同族でもない敵によって支配されぬように、更にその敵となる者たちを完全に滅ぼすようにと祈願した。
主はこれに対し、「ムハンマドよ、私は次のように決定した。
私はお前のウンマを飢饉によって破滅させることはしない。
また、ウンマの仲間でもない敵によって支配させることもしない。
その敵に、たとえ世界各地から集まって聞いた者たちが加勢するとしても、彼らを私は完全に滅ぼすであろう。
その時には、彼らは互いに殺し合い投獄し合うことだろうと言われた」
(注)異った色をした人種の者が、イスラームに入信することを意味する
サウバーンは伝えている
アッラーの預言者は言われた。
「まことにアッラーは、私の近くに大地を近づけて下さったので、私は東西の両端をみることがで聞いた。
アッラーは、また、私に赤と白の宝物を与えて下さった。」
以下のハディースは前記と同内容である。
アーミル・ビン・サアドは彼の父から聞いて次のように伝えている
アッラーのみ使いは、或る日、高台の方から下りてこられた。
そして、通りがかりのバヌー・ムアーウィヤのモスクに立寄り、中に入って二ラカートの礼拝をなさった。
私たちも一緒に礼拝したが、その時、み使いは主に対し長い祈願をなさった。
その後、私たちの処に聞いて次のように言われた。
「私は主に三つのことを祈願したが、主は、それらのうち二つだけを許され、一つは留保された。
私は、主に、飢饉で私のウンマを滅ぼさないよう祈願しそれを許された。
私はまた主に、私のウンマを(大洪水によって)沈めないよう祈願しそれを許された。
私は、更に主に、ウンマの者らが互いに殺し合うことがないよう祈願したが、アッラーはそれを許しては下さらなかった」
アーミル・ビン・サアドは彼の父から聞いて伝えている
彼は、アッラーのみ使いが、教友らの一団と共々おいでになるに出会った。
み使いは、その折、バヌー・ムアーウィヤモスクの側を通りかかった。
以下は前記ハディースと同内容である。