二人のムスリムが相戦うことについて
3巻 P.732-733
アフナフ・ビン・カイスは伝えている
私が、その人物(アリー)に加担しようと願って家を出た時、アブー・バクラに会った。
彼が「アフナフよ、どこに行くのか」と言ったので、私が「アッラーのみ使いの従兄弟、アリーを助けたいと願っている」と答えると、アブー・バクラはこう言った。
「アフナフよ、帰りなさい!
私はみ使いが次のように言うのを聞いたことがある。
『二人のムスリムが互いに、剣をもって戦った場合、殺した者も殺された者も地獄におちることになる』
それに対し、私か、または、誰かが『み使い様、殺した者は、地獄におとされても仕方ないでしょうが、どうして殺された者までそうなるのですか』と言うと、み使いは『彼もまた、相手を殺そうとして、戦ったからである』と言われた」
アブー・バクラは伝えている
アッラーのみ使いは言われた。
「二人のムスリムが、剣を手にして相戦った場合、殺した者も殺された者も地獄におとされる」
前記と同内容のハディースは、ハンマードによっても別の伝承者経路で伝えられている。
アブー・バクラは伝えている
預言者は言われた。「二人のムスリムが対立し、一方が、彼の信仰上の兄弟を武器をもって襲った場合、両者共、地獄の瀬戸際におとされる。
もしも、或る人がその友人を殺した場合には、両者共地獄におちる」
ハンマーム・ビン・ムナッビフは伝えている
アブー・フライラは、預言者のハディースを多く伝えたが、これもその一つである。
アッラーのみ使いは言われた。
「“最後の時”が至る頃には、ムスリムの二大グループが相戦い、相方間に大虐殺が行なわれる。
(相方がそれぞれ正当性を主張したとしても)
相方の言い分は、同一で良し悪しはあり得ない」
アブー・フライラは伝えている
アッラーのみ使いは「“最後の時”が迫る頃には、騒乱が多くなる」と言われた。
「どんな騒乱ですか」と聞かれた時、み使いは「殺し合い、殺し合い」と言われた。