ヒジャーズ地方からユダヤ人を追放
2巻 P.802-804
アブー・フライラは次のように伝えている
私達がモスクにいたとき、アッラーの使徒が私達のところにやって来て「ユダヤ人のところに行こう」といった。
それで私達はモスクを出て彼と一緒に彼らのところへやって来ました。
そこでアッラーの使徒は立ち止まり彼ら(ユダヤ人に)次のように云って呼びかけた。
ユダヤの人々よ、イスラームを受け入れなさい。
そうすればあなたたちは安全です。
すると彼らユダヤ人達はこういった。
アブー・カーシム(預言者の悼名)よ、既にあなたは(アッラーのメッセージを私達に)伝えています。
そこでアッラーの使徒は彼らにこういった。
私はそう(既にメッセージを伝えたこと)望んでいるのですよ。
皆さんイスラームを受け入れなさい。
そうすればあなたたちは安全です。
すると彼らはこう繰り返した。
アブー・カーシムよ、既にあなたは伝えています。
そこでアッラーの使徒は再びこういった。
私はそう望んでいるのですよ。
こうして彼は三度目も同じことをいったが今度はそれに続いて次のようにいった。
大地はアッラーと彼の使徒のものであることを知りなさい。
私はあなたたちをこの土地から追放します。
だからあなたたちのうちで財産を持っている者はそれを売りなさい。
さもなくば大地がアッラーと彼の使徒のものであることを知らされるでしょう(全てを失って追い出されることになるでしょうの意)。
イブン・ウマルは次のように伝えている
ナディール族とクライザ族のユダヤ二部族はアッラーの使徒に歯向って戦をいどんだ。
アッラーの使徒はナディール族を追放したがクライザ族には居住を許し恩恵を与えた。
だがそれもクライザ族がその後再び彼と戦った時までであった。
そのとき彼(預言者)は彼らのうち男は殺し、女と子供と財産は(戦利品として)ムスリム達の間で分けた。
しかし彼らのうち幾人かはアッラーの使徒に従い彼も彼らを保護したので彼らはイスラームに入信した。
そしてアッラーの使徒はマディーナのユダヤ教徒の全てを追放した。
即ちカイヌカーア族(彼らはアブドッラー・ビン・サラームの一族)、ハーリサ族のユダヤ人及びマディーナにいた全てのユダヤ人を追放した。
上記と同様のハディースがムーサーによって別の伝承者経路を経て伝えられている。
しかしイブン・ジュライジュを経て伝えられているハディースはより詳細でより完璧である。